トップコラム 障がい者グループホームに外出のルールはある?法と支援制度、社会動向からサポートする障がい者の外出事情

障がい者グループホームに外出のルールはある?法と支援制度、社会動向からサポートする障がい者の外出事情

障がい者グループホームに入居後の外出について、基本的に外出禁止は法律で禁止されており、外出制限もほぼ設けられていません。一人での外出が不安な場合は支援制度の利用も可能です。ただ、施設によっては障がいが重い方は外出が難しいケ-スもありますし、定められているルールは利用者の安全と家族の安心のためです。
障がいのある人の外出は社会参加の一歩であり、社会全体でサポート体制整備に向け動いています。安心して外出できるよう、外出に関する理解を深めましょう。

障がい者グループホームの外出支援とルール

障がい者グループホームの外出支援とルール

障がい者グループホームでは利用者が積極的に外出できる環境を整えたり、外出の機会を設ける努力をしています。
ただし障がい者グループホームは共同生活の場であるため、外出は原則自由といえど、ルールは存在します。また、障がいの程度が重い方の場合は、外出が難しいケースもあるでしょう。
具体的にどのような外出支援を行い、ルールを設けているのか、一般的な内容をご紹介します。

障がい者グループホームで実施する外出支援

障がい者グループホームでは、障がい福祉サービスの利用による外出を支援するとともに、日頃から施設職員やスタッフが行動をともにする外出支援を行っている施設もあります。
日頃の外出支援の中心となるのは、買い物や散歩が多いでしょう。買い物は施設の手伝いでもあり、役割を担うことで自立心も育ちます。

日中活動やレクリエーションの一環として、積極的に地域のイベントやボランティア活動に参加する施設もあります。地域社会と関わる機会としての意義は大きく、地域社会の一員であることの実感は充実感や満足感へとつながります。

休日にグループホームの利用者みんなで、観光地やテーマパークに出向く施設もあります。利用者同士の関わりやコミュニケーションを深めることも、社会参加の一つです。初めての場所や体験は新たな趣味ややりたいことの発見や地域生活の充実へとつながるかもしれません。

様々な経験ができたり、他の利用者や地域社会と関わり孤独感を軽減できるのも、施設の外出支援の魅力の一つです。

障がい者グループホームの一般的な外出ルール

利用者の外出は自由とはいえ、共同生活の場のため施設ごとのルールは存在します。
一般的に多くの施設で定められているルールは、「外出先」「帰宅時間」の事前報告です。施設によっては、玄関前にホワイトボードなどを用意し、誰が、いつ、どこへ、誰と一緒に行っているのかが一目でわかるように管理している場合もあります。ほとんどの施設では門限時間が決まっているため、夕飯時間や、遅くても門限の時間には間に合うように帰宅できるよう計画を立てておきましょう。

障がいの程度が軽く自立度の高い利用者の場合、一人で遠方に外出をしたり、帰宅時間が夜遅くなるケースもあります。その場合は帰宅時間だけでなく移動手段や移動時間などを事前にスタッフと話し合っておくと、利用者本人と施設スタッフだけでなく、離れて暮らす家族も安心できるでしょう。

帰宅予定時間や門限を過ぎても帰宅しない場合は、緊急連絡先への連絡、場合によっては警察に連絡をすることもあります。

障害が重い場合や環境によっては外出が制限されるケースも

利用者の外出の自由は障がい者差別解消法により守られていますが、障がいの程度やその日の状態によっては一人での外出は困難と判断されたり、人手不足やその日の天候により外出を制限する場合があります。
これは法に反した判断ではなく、あくまでも利用者の安全を第一に考慮した判断です。

障がい者の外出を支援する福祉サービスと地域の支援体制

障がい者の外出を支援する福祉サービスと地域の支援体制

障がい者総合支援法には、障がいのある人の外出を支援する障がい福祉サービスが明記されています。市区町村によっては法令に定められていない外出支援サービスを展開していたり、2012年から東京都にて開始したヘルプマークも、現在ではすべての都道府県に導入されています。障がいのある人が安心して利用できる外出支援やサポートについてみていきましょう。

障がい者の外出を支援する福祉サービス

障がい者の外出や行動を支援する障がい福祉サービスには「行動援護」「同行援護」「移動支援」があります。それぞれのサービスは障がい者総合支援法に規定されており、「移動支援」は利用者の誰もが利用できるサービスです。「行動援護」「同行援護」は「障がい支援区分4以上、かつ、重度訪問介護、同行援護又は行動援護の対象者」などの利用条件が設けられています。

行動援護

主に自閉症の人など、行動に特別な注意が必要となる人の見守りや危険を回避するための援護、移動中やトイレ、食事などの介護を行います。サービスの種類は「介護給付」にあたります。
利用するには、障がい福祉サービス受給者証の交付が必要です。まずは地域の担当窓口に相談し、「障がい支援区分判定」や「サービス等利用計画の作成」など、必要な手続きを行いましょう。

なお、障がい者グループホームの利用者で行動援護を利用するには、「障がい支援区分4以上、かつ、重度訪問介護、行動援護の対象者であること」または「障がい支援区分4以上、かつ、個別支援計画に居宅介護の利用が位置付けられており、居宅介護の利用について市町村が必要と認めること」のいずれかを満たす必要があります。

同行援護

視覚障がいによって移動が困難な人の外出に同行し、移動に必要な情報を提供したり、移動中の援護やトイレ、食事などの介護を行います。サービスの種類は「介護給付」にあたります。
利用するには、障がい福祉サービス受給者証の交付が必要です。まずは地域の担当窓口に相談し、「障がい支援区分判定」や「サービス等利用計画の作成」など、必要な手続きを行いましょう。

なお、障がい者グループホームの利用者で行動援護を利用するには、「障がい支援区分4以上、かつ、重度訪問介護、同行援護の対象者であること」または「障がい支援区分4以上、かつ、個別支援計画に居宅介護の利用が位置付けられており、居宅介護の利用について市町村が必要と認めること」のいずれかを満たす必要があります。

移動支援

市町村が外出時に移動の支援が必要と認めた人に対し外出の際の移動支援を行います。支援の形は1対1の個別支援型、同じ目的で外出する複数人に対して同時に支援するグループ支援型、バスなど車両を使用して支援する車両移送型があります。
移動支援は、市町村が主体となって実施する「地域生活支援事業」の一つです。

障がい者グループホームを利用している方が移動支援を利用できるかどうかは、市町村によって異なります。移動支援は地域生活支援事業として、それぞれの地域の特性や利用者のニーズに合わせて実施されているためです。対象となる方、支援内容、外出範囲、費用などは、お住まいの市町村にお問い合わせください。

外出を支援する福祉サービスにかかる料金

「行動援護」「同行援護」「移動支援」ともに利用料金が発生します。利用料金は利用時間や世帯所得などによって異なりますが、目安としては1時間あたり300円~500円程度となります。「同行援護」には利用料金に障がい支援区分により追加料金が発生する場合があります。

また、援護・支援中のガイドヘルパーなどの公共交通機関を利用した際の交通費は、利用者負担となります。

福祉サービス以外にもある、地域による支援体制

各市区町村に設置されている社会福祉協議会のボランティアセンターでは、外出時の困りごと相談の受付のほか、外出付き添いボランティアを派遣しています。支援内容は市区町村によって異なりますが、買い物や通院など日常生活で必要な外出から、散歩の付き添いなどの余暇に関する要件までさまざまです。外出付き添いボランティアを希望する場合は、どこへ外出するのか、どんな支援を受けたいかも含めて、ボランティアセンターに相談してみましょう。

また、ボランティアセンター以外にも、NPO法人などが外出時の支援を行っている市区町村もあります。例えば神奈川県横浜市の場合、通院や冠婚葬祭のほか、映画館などの文化的活動、ショッピング、通所、通学、登下校見守りなど様々な場面で利用できるガイドボランティア事業を実施しています。地域によっては専門家による有料付き添いサービスがあったりと様々なため、利用者の居住地域にはどのようなボランティアやサービスがあるのか、調べてみるとよいでしょう。

なお、ボランティアの場合でも、利用者とともに移動する際の運賃などは利用者負担となります。

ヘルプマークは外出時の安心のお守り

援助や配慮を必要としていることを周囲の人々にお知らせする手段として、ヘルプマークがあります。裏面には自身の障がいや状態、配慮や援助してほしいことについて記載でき、緊急時にも周囲の人々に助けを求めやすいツールの一つです。住所や連絡先も記載できるため、利用者本人だけでなく家族や施設のスタッフも利用者が外出する際の安心材料となるでしょう。
ヘルプマークは市区町村の障がい福祉課などの窓口のほか、健康福祉センターや障がい者相談支援センター、交通機関の窓口などで配布されています。

外出の自由は、自立した生活への第一歩

外出の自由は、自立した生活への第一歩

障がい者グループホームは、障がいのある人の自立生活と社会参加を促進する施設であり、それらを実現するために外出は欠かせない要素の一つです。とはいえ、外出は認められるのか、外出先で何かあったらと不安に感じるのも事実です。外出の自由と重要性、社会動向について解説します。

障がい者グループホームでは、外出は基本的に「自由」

障がい者グループホームでは、基本的に利用者は自由に外出ができます。
障がいの種類や程度によって制限を設けている施設はありますが、「外出禁止」は障がい者差別解消法の「障がいを理由に差別されてはならない」の理念に反しており、法律として禁止されています。
もちろん、障がい者グループホームは共同生活の場であるため外出の際のルールは存在しますが、外出の自由は法律によって認められている権利であると、まずは理解しておきましょう。

外出は自立生活を促し、QOL向上へとつながる

外出は適度な運動や外気に触れることでの健康維持・向上はもちろん、気分転換をしたい、買い物に行きたい、家族や友人に会いたいなどの意志を行動により実現させ、その自己実現の積み重ねが生きがいや楽しみへとつながり、自立した生活を組み立てていきます。また、外出をすれば自然に他者や地域と関わる機会も増え、買い物をしたり散歩中に地域の人と挨拶を交わすだけでも社会参加を実感できると、自立心が育まれていきます。

自立した生活は、生活の質(QOL=Quality Of Life)を向上させるための、大切な要素の一つです。自立を促す外出は、利用者一人ひとりの生活の質を上げるために欠かせない行動といえるでしょう。

「合理的配慮の提供」義務化により、より外出しやすい社会へ

2024年4月、障がい者差別解消法が改正・施行されました。障がい者差別解消法では、障がいのある人に対し、障がいを理由とする差別を禁止するとともに、障がいのある人からの申し出に対し負担が重すぎない範囲で求めに応じ合理的配慮をすると定められています。

2024年の改正では、それまで努力義務とされてきた事業者による「合理的配慮の提供」が義務化されました。事業者には企業、団体、店舗などのほかボランティア活動グループなども含まれ、その分野には公共交通も含まれています。

障がいのある人にとって、街中を移動する際に感じる困難さは外出の障壁となります。バリアフリー化が進んでいるとはいえ追いついていない部分も多々あります。それでも、合理的配慮の提供の義務化によって様々な人たちが対話する機会が増え、周囲が困難を発見した際に支援しようとする姿勢の積極性や、障がいのある人の「助けて」「手伝って」の声の伝えやすさがより高まり、それにより外出の障壁がなくなっていく社会へと変化することが期待できるでしょう。

ソフト面を重視した「心のバリアフリー」でより移動しやすく

先に紹介したとおり、障がい者差別解消法では「合理的配慮の提供」が努力義務から義務化へと改定されましたが、2006年に施行された「高齢者、障がい者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の2020年改定では、道路や建築物、施設などハード面のバリアフリーの必要性だけでなく、ソフト面である「心のバリアフリー」に対する施策と強化の必要性についても明記されました。
「心のバリアフリー」とは、障がいや特性、多様な考え方を持つすべての人々がコミュニケーションにより相互理解を深め支え合うことと定義されています。建物や道路が整備され誰もが移動しやすい街づくりへの整備と平行して、そうしたハード面のバリアフリーが進んでいることをすべての人に知ってもらうことはもちろん、「心のバリアフリー」の定義を国民に知ってもらう必要性などについて言及しています。また、この活動の一環として、国土交通省は「心のバリアフリー認定制度」を実施し、高齢者や障がい者などが安心して過ごせるようなバリアフリー対応に積極的に取り組んでいる観光施設には観光庁が定める認定マークを交付しています。

障がいのある人にとって外出の障壁となる要素は、ハード面・ソフト面含め、誰もが移動しやすい・使いやすいものとして徐々に改善され始めています。今後も障がいのある人が積極的に外出し社会と関わることで、地域の意識が進歩し、それが連なって日本全体の進歩へとつながっていくことが期待できるでしょう。

充実のサポート体制で、
安心の暮らしを!
ソーシャルインクルーの
障がい者グループホーム

ソーシャルインクルーの障がい者グループホームは、「個別支援計画」に基づき、一人ひとりの個性や目標に合わせた支援を提供しています。
食事、入浴、排泄などの介助はもちろん、服薬管理や金銭管理など、日常生活の様々な場面をサポートしているのです。

余暇活動の支援も行い、地域との交流を通して社会参加を促進。24時間体制のサポートと充実したサービスで、安心・安全な暮らしを実現します。

「自分らしく、生き生きと過ごせる環境をスタッフ一丸となって作っていきたい」
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