共同生活援助とは?グループホームとの違いや対象者、施設の特徴を知って利用者の希望に合った住まい選びを

共同生活援助(グループホーム)は自立を目指す生活拠点
共同生活援助は「障がい者グループホーム」とも呼ばれ、障がいのある方が自立を目指し、日常生活上の支援を受けながら生活スキルを向上させていく小人数制の住まいです。地域社会や他利用者と関わりながら社会性も養われ、自立心の向上も期待できます。まずは共同生活援助の概要について理解しましょう。
共同生活援助とは法で定められた共同生活住居
共同生活援助とは障がい者総合支援法に定められた福祉サービスの一つです。障がいのある方たちが主に夜間において、食事や入浴、排泄などの個々に必要な日常生活上必要な支援を受け、地域との交流を保ちながら共同生活を送ります。
法律上の正式名称は「共同生活援助」ですが、一般的には「障がい者グループホーム」と言われています。グループホームには他にも、介護保険法に定められている「認知症グループホーム」があります。正式名称は「認知症対応型共同生活介護」といい、認知症の診断を受けた高齢者が介護スタッフのサポートを受けながら共同生活を送る住居を指します。
同じ「グループホーム」でも「障がいのある方」と「認知症の高齢者」で対象に違いがあるので、しっかり理解しておきましょう。
共同生活援助では個々に合わせた自立援助が受けられる
障がいのある方自身が一人暮らしを希望していたり、将来的に一人暮らしの必要性が考えられるとき、単身生活が可能か心配になるものです。一定の介護を必要とする場合は、地域での生活を続けていけるのか不安に感じる方もいるでしょう。
こうした心配や不安に対処するのが、共同生活援助です。共同生活援助は障がいのある方の自立を目指す施設であり、日常生活のサポートや地域との関わりを保ちながら、障がいのある方が希望する地域生活の実現や自立を支援していきます。
また、障がいのある方のもう一つの住まいであり、家庭的な安心感の中生活できるよう、共同生活援助の入居者数は10名以下の施設が一般的です。個々の支援は「個別支援計画」に沿って実施されるため、個々のニーズとペースに合わせた自立支援が期待できます。
共同生活援助(グループホーム)の利用対象者と年齢制限の有無
共同生活援助は「障がいのある方」を対象としており、制度上は障がい支援区分に関係なく利用できます。ただし、施設の種類によっては障がい支援区分や障がいの種類が指定されている場合もあります。どのようなケースが考えられるのか、年齢制限の有無も併せて確認していきましょう。
共同生活援助の利用対象者は「障がいのある方」
障がい者総合支援法では、共同生活援助の利用対象者を次のように規定しています。
<共同生活援助の利用対象者>
- 知的障がいのある方
- 身体障がいのある方
(65歳未満の方、または65歳の誕生日前日までに障がい福祉サービスもしくは準ずるものを利用したことがある方) - 精神障がいのある方
- 発達障がいのある方
- 難病を患っている方
制度上は利用条件に障がい支援区分は関係がなく、障がい者手帳の保有も必須ではありません。ただし、自立を目指す施設の特性上、支援やサポートがあれば共同生活が可能である状態が条件となります。こう聞くと介護が必要な重度障がいの方は利用が難しい印象を受けますが、日中も支援を受けられる施設であれば重度障がいの方でも利用可能です。
このように施設によって対応できる障がいの種類が異なるケースもあるため、障がい支援区分や障がいの種類を定めていたり、障がいの範囲を区切っている場合もあります。希望する支援を明確にし、それに合う施設であるか必ず確認することが大切です。
個々の特性に合わせ支援内容はさまざま。障がい特化型の施設も
共同生活援助は、さまざまな障がいのある方が一緒に生活を送る場ですが、個々の特性と必要性に合わせた支援を受けることができます。
ほとんどの施設で、すべての利用者に対し共通するのは、主に夜間における生活上の支援です。洗濯や掃除などの家事、食事、入浴、排泄などの日常生活において、それぞれの利用者が出来る限り自分で行い、困難な部分を世話人や生活支援員がサポートします。同じ障がいでも個々で特性は異なるため「一人ひとりに合わせた支援」が基本となります。
また、知的障がいや精神障がいは、それぞれの障がいに特化した施設も存在します。特化型の場合は専門知識を持ったスタッフが常駐しているケースもあり、個々の障がいの程度に合わせた生活スキルアップや社会性の向上などきめ細やかなケアが期待できます。
利用できるのは原則「18歳以上の障がい者」
共同生活援助の利用対象年齢は、原則、18歳以上の障がい者と定められています。ただし、15歳以上の障がい児に対し、児童相談所がサービスを利用することが適当と意見した場合は、市町村からの障がい福祉サービスの支給決定を受け利用が可能です。
身体に障がいのある方には年齢的な条件があり、65歳未満、または65歳の誕生日前日までに障がい福祉サービス、もしくはこれに準じるものを利用したことのある場合に限り、利用が可能です。この条件は障がい者総合支援法に定められているものであり、65歳以上の高齢者は障がい福祉サービスから介護保険サービスへの移行や優先利用が求められます。

幅がある共同生活援助(グループホーム)の費用相場
共同生活援助で生活するには、家賃や食費、水光熱費などの日常生活費のほか、世帯によっては障がい福祉サービスの利用料も発生します。日本知的障がい者福祉協会が、共同生活援助の利用者が事業者に支払う費用について調査しています。サービス内容や施設の新旧・充実度などによって、30,000円未満や70,000円以上のグループホームもあり、費用には幅があるのです。
費用には具体的にどのような項目が入ってくるのか確認していきましょう。
共同生活援助の利用者負担分
障がい福祉サービスを利用した際には、利用者の家計の負担能力によっては、この利用料の一部を利用者が負担します。共同生活援助は障がい福祉サービスのため、利用者負担が発生します。ただし、利用者の世帯収入に合わせて金額が変わる「応能負担」の仕組みを採用しています。
具体的には、生活保護を受けていたり市町村民税が非課税の世帯は0円、市町村民税が課税されている世帯は37,200円の利用者負担がかかります。一般的に年収が103万円を超えると課税対象となるため、単身者でも障がい者雇用などで103万円以上の年収があると、37,200円の利用者負担が発生します。一方で就労継続支援A型・B型などを利用している単身者は収入的に非課税世帯となるため、利用者負担はかからないと考えられます。
家賃は賃貸物件と同等、ただし該当者には家賃補助あり
共同生活援助は住まいとなるため、そこで生活をすれば家賃が発生します。家賃設定はその家屋が賃貸建物か自己所有建物かによって異なりますが、一般的には近隣の賃貸物件と同等の家賃が必要と考えておきましょう。
家賃負担を軽減するために、市町村民税が非課税世帯の利用者には「特定障がい者特別給付費」と呼ばれる家賃補助が支給されます。支給額は利用者1人当たり月額上限1万円です。
食材料費・水光熱費・日用品は実費負担
共同生活援助では通常、食事が提供されます。食事を提供するために必要な食材費などは実費負担が原則です。食事の提供を受けた回数分支払います。食事の他にも、日常生活を送るうえで欠かせない水光熱費も実費負担となります。また、トイレットペーパーや石鹸、シャンプーなど、そこに居住する利用者みんなで利用するものを購入するための費用も、実費負担です。
これらは総じて「生活実費」と呼ばれ、直接事業者に支払います。個々の負担額の計算方法や支払方法などは施設によって異なるため、確認しておくと安心です。
参照:令和4年度全国グループホーム実態調査報告 表17/日本知的障害者福祉協会
希望とニーズに合った共同生活援助を選ぶために
共同生活援助の利用を検討する方には、一人暮らしを目指し自立の一歩と考える方もいれば、地域で自分らしい生活を実現するために入居を希望する方もいます。希望を実現するためには、利用者が求める支援と施設側の体制がマッチすることが大切です。施設を選ぶ際に注意しておきたいポイントや利用までの流れを見ていきましょう。
対象となる障がい支援区分とサポート体制は必ず確認
共同生活援助には先に述べたとおり4種類の施設があります。障がい支援区分関係なく利用できるとはいえ、24時間体制の日中サービス支援型は重度障がいや高齢の方の利用割合が高く、そのサービスを必要とする方に特化していたり、障がい支援区分を区切っている施設も存在します。
日中に就労などの活動をしている利用者と、日中活動を行うには支援が必要な利用者では必要となるサポート体制は異なり、利用者が求める支援も違う場合があります。施設を選ぶ際には、障がい支援区分が利用者本人と合っているか、夜間支援の必要も考えられる場合は夜間支援従事者が配置されているかも必ず確認しましょう。
プライバシーは守られている?住環境と施設設備も大切なポイント
共同生活を送るうえで、個人のプライバシーが尊重されているか、プライベート空間が分けられているかは大切なポイントです。身体に障がいのある方や高齢の方は特に、段差の少なさや適切な場所に手すりが付いているかなども重要でしょう。個室だけでなく浴室やトイレ、玄関、リビングなどの共有スペースにおいても設備の整備や移動しやすい導線になっているか、見学のときに実際に利用者本人と移動しながら確認できると安心です。
家族の関わり、どこまで?利用者の成長に欠かせない家族の絆
共同生活援助では、入居前に作成した「個別支援計画」を入居後も利用者と家族へのアセスメントを通じて定期的に見直し、作成します。このために定期的な個別面談を行い、家族と利用者の成長や課題を共有し、理解を得てともに次の目標を定めていきます。
こうした関わり以外にも、施設によっては定期的に家族会を開催していたり、家族参加型のイベントを企画しているケースもあります。他の利用者家族ともつながる機会がある家族間の関わりは、家族・利用者ともに大きな安心材料となります。見学の際には、どの程度家族が関われるのか、確認してみるとよいでしょう。

共同生活援助(グループホーム)利用までの流れ
共同生活援助は障がい福祉サービスの一つであり、障がい福祉サービスを利用するには「障がい福祉サービス受給者証」が必要です。これを受けるためには、相談に行き申請を行い、調査と認定を受け支給決定される必要があります。具体的に見ていきましょう。
1.相談へ行き、障がい福祉サービスの利用申請をする
障がいのある方、または障がい児の保護者は、相談支援センターなどの窓口へ相談に行き、利用申請を行います。
2.市町村にサービス等利用計画案の提出
申請者(障がい者、または障がい児)のサービス等利用計画案(セルフプランも可)を市町村に提出します。
3.障害支援区分認定調査等の実施
認定調査員による訪問調査後、認定調査結果と医師の意見書をもとにコンピュータによる障害支援区分の一次判定、市町村審査会による二次判定により障害支援区分を判定します。
4.障害支援区分の認定
障害支援区分の認定が行われ、申請者に通知されます。
5.支給決定、障がい福祉サービス受給者証交付
市町村が支給決定を行い、障がい福祉サービス受給者証や決定通知書は自宅に届きます。
6.サービスの利用開始
支給決定後、相談支援センター等はサービス事業者等とともにサービス等利用計画を作成します。
申請者またはその保護者はサービス事業所と契約を結び、サービス利用開始となります。
1〜6まではおおよそ2週間〜1ヶ月ほどかかると言われています。なるべく早いタイミングで共同生活援助の利用を開始したい場合は、市町村サイドで審査等を行っている期間中に、地域にどのような施設があるのか調べておくとスムーズに進められるでしょう。
重度障がいの方は医療ケアが可能な共同生活援助の選択を
共同生活援助では通常、従業員の配置を次のとおり規定しています。
介護サービス包括型 | 日中サービス支援型 | 外部サービス利用型 | |
---|---|---|---|
管理者 |
常勤 |
常勤 |
常勤 |
サービス管理責任者 |
非常勤・兼務可 |
非常勤・兼務可 |
非常勤・兼務可 |
世話人 |
非常勤可 |
世話人または生活支援員のどちらか一人は常勤 |
非常勤可 |
生活支援員 |
非常勤可 |
不要 |
|
夜間支援従事者 |
不要 |
非常勤可 |
不要 |
※必要な人員数は前年度に準じて規定されます。
日常生活における困難や課題を支援するためのスタッフがメインであり、医療ケア対応が可能なスタッフ配置は必須とされていません。
しかし、2018年には障がい者の重度化・高齢化に対応するため新たにスタートした「日中サービス支援型」の中には、看護職員を常勤(早朝・夜間は除く)で配置している施設も存在します。ここでは重度の知的障がい、精神障がい、身体障がい、難病患者のほか、重度心身障がいも受け入れ可能です。
医療ケアが必要な重度障がいの場合は、自らの意思で活動に参加するなどの自立的活動は難しくなりますが、スタッフの支援を受けて施設内でのレクリエーションなどに参加することは可能です。
また、介護サービス包括型の中には、医療機関と連携しており、看護師による日常的な健康管理や医療ニーズが必要な際に対応可能な体制を整備している施設があります。こうした施設であれば、医療ケアが必要な場合でも入居を断られるケースは少なく、安心して生活できます。
医療ケア対応施設は全国的にも数はまだ多くありませんが、高齢化が進む今、その必要性はさらに高まっています。高齢者だけでなく重度障がいの方も安心して地域で生活できる住居として、今後のさらなる展開に期待します。
「ここでくらしたい」
を創る
24時間スタッフ配置の
障がい者グループホーム
ソーシャルインクルーは、全国で障がい者向けグループホームを展開しています。
「ここで暮らしたい」と思えるような、明るく楽しく優しいホーム作りを目指し、24時間体制でスタッフが常駐。日中サービス支援型のグループホームなので、日中の活動も安心です。
ソーシャルインクルーの特徴は、一人ひとりを尊重したケアを提供している点。それぞれの個性やニーズに合わせた支援を行い、自立した生活をサポートしているのです。
「住まいで困っている障がい者がゼロの社会を創る」という理念のもと、ソーシャルインクルーは、質の高いサービスを提供することに尽力しています。
グループホームへの入居を検討されている方、またはご家族様は、お気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが、丁寧にご相談に対応いたします。
お問い合わせはこちらまで0120-139-196
ソーシャルインクルーは、あなたの「ここで暮らしたい」という願いを叶えるお手伝いをします。