共同生活援助は入居前の体験利用でミスマッチを防ぐ!ポイントを確認し希望の施設選びを実現しよう
年間最大50日までと制限はありますが、利用時には正式入居時と同じく障がい福祉サービス受給者証と、入居後の目標や課題を明確にする個別支援計画の作成が必要となります。体験利用にはどのような目的があるのか、利用する際の手続きやかかる費用などについて解説します。

共同生活援助の体験利用は実体験を通じミスマッチを防ぐ
共同生活援助は「障がい者グループホーム」とも呼ばれ、障がいのある方が自立を目指し、日常生活上の支援を受けながら共同生活を送る住まいです。体験利用は入居前に利用できる制度で、年間50回まで、日数を決めて希望する共同生活援助のお試し入居ができます。体験利用で得られるメリットについて確認しましょう。
体験利用は年間50日まで、施設での生活を実体験できる
共同生活援助では、知的障がい・身体障がい・精神障がい・発達障がいのある方や難病を患っている方が共同で生活を送っています。
小人数制で家庭的な雰囲気が特徴の共同生活援助ですが、様々な特性の人たちが集まるため、中には既に居住している利用者の方や世話人などのスタッフとの相性が合わない場合もあるでしょう。
また、施設の独自ルールが利用者本人の希望と合わないケースも存在します。こうしたミスマッチを防ぐのが、体験利用です。
体験利用は、介護サービス包括型、または日中サービス支援型の施設のうち、希望する共同生活援助施設に数日間~数週間、実際に入居しそこでの暮らしを体験できる制度です。
年間50日まで利用でき、1回の体験期間は連続して30日まで。体験期間中は共同生活援助施設の空いている一室を利用して入居し、そこで暮らす他の利用者と一緒に、その施設のスケジュールに合わせて生活します。
こうして実際に生活を体験すると、施設の一日のスケジュールや他の利用者の雰囲気、過ごし方のほか、世話人などのスタッフがどのように対応しているのかも確認できます。実体験を通して、「自分が一人でできること」「支援が必要なこと」を知れるので、正式入居した後の生活をイメージしやすくなるでしょう。
体験利用対象者は条件を満たす利用希望者
共同生活援助の体験利用は、3つの条件のいずれかを満たす、共同生活援助の利用を希望する障がいのある方が対象となります。
既に共同生活援助を利用していて、他の施設の体験利用をしたい場合、その必要性が認められれば可能なケースもあるのです。
地域の相談支援専門員などに相談をしてみましょう。
<共同生活援助体験利用の対象者>
- 指定障害者支援施設等の入所施設に入所している方
- 精神科病棟等に入院している方
- 家族等と居宅で同居している方
共同生活援助の体験利用手続きと必要書類
体験利用したい共同生活援助が見つかったら、さっそく手続きに移りましょう。体験利用を希望するときの手続きにはどのようなものがあるのか、必要な書類と合わせて確認していきます。
共同生活援助を体験利用するための手続きの流れ
共同生活援助の体験利用には、共同生活援助を利用するときと同じく「障がい福祉サービス受給者証」が必要となります。受給者証の交付も踏まえた手続きの流れをご紹介します。
【1】相談へ行き、障がい福祉サービスの利用申請をする
障がいのある方、または障がい児の保護者は、相談支援センターなどの窓口へ相談に行き、利用申請を行います。
【2】市町村にサービス等利用計画案の提出
申請者(障がい者、または障がい児)のサービス等利用計画案(セルフプランも可)を市町村に提出します。
【3】障害支援区分認定調査等の実施
認定調査員による訪問調査後、認定調査結果と医師の意見書をもとにコンピュータによる障害支援区分の一次判定、市町村審査会による二次判定により障害支援区分を判定します。
【4】障害支援区分の認定
障害支援区分の認定が行われ、申請者に通知されます。
【5】支給決定、障がい福祉サービス受給者証交付
市町村が支給決定を行い、障がい福祉サービス受給者証や決定通知書が自宅に届きます。
【6】共同生活援助施設の事業所に問合せ
体験利用を希望する事業所が決まっている場合は、直接事業所に連絡し、体験利用が可能か確認しましょう。事業所が決まっていない場合は、地域の相談支援専門員に相談し紹介してもらうとスムーズです。
【7】個別支援計画の作成
体験利用の場合でも、正式な入居時と同じく個別支援計画の作成が必要となります。共同生活援助を通じて実現したい目標、正式な入居に移行するための課題を事業所のスタッフや相談員と一緒に設定し、体験利用の期間、利用にあたっての留意事項と合わせて記載します。
【8】体験利用のスケジュール調整
体験利用の期間は、連続して30日間、年間50回まで可能です。利用者の希望や障がいの程度に合わせて徐々に連続利用日数を増やしていく方法が理想的。利用者・家族と共同生活援助の事業所スタッフと一緒にスケジュールを決めます。
【9】体験利用開始
事前に調整したスケジュールに合わせて、実際に体験利用を行います。
手続きに必要な書類や情報は事前に確認を
共同生活援助の体験利用手続きには、先にも書いたように「障がい福祉サービス受給者証」が必ず必要となるため、障がい福祉サービスの利用申請を行います。共同生活援助の利用を見越した障がい福祉サービスの使用申請には下記の書類が必要となるため、事前に準備しておきましょう。
<障がい福祉サービスの利用申請に必要なもの>
- 申請書・同意書
- 身体障害者手帳、療育手帳または精神障害者保健福祉手帳(お持ちの方)
- 印鑑
- 世帯状況・収入申告書
- 収入に関する証明
- 資産に関する証明
その他、障がいの種類や病名が確認できる医師の診断書や意見書、健康保険証もあると安心です。
受給者証の発行には、自治体や時期にもよりますが1〜2カ月かかる場合もあるため、早めに相談に行き申請をしておきましょう。

共同生活援助の体験利用、家賃や食費は実費負担
共同生活援助の体験利用は障がい福祉サービスの一環のため、障がい福祉サービスの利用料が発生します。また、家賃や食費等、日常生活でかかってくる費用は実費負担となります。共同生活援助の体験利用でかかる費用について、詳しく解説していきます。
障がい福祉サービス利用料は1割負担
先にも述べた通り、共同生活援助の体験利用には障がい福祉サービス利用料の1割負担が発生します。ただし、障がい福祉サービスの負担額は上限月額が設定されており、利用したサービスの量に関わらず、それを超える料金は発生しません。また、非課税世帯や生活保護を受けている世帯は無料となります。
世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
---|---|
生活保護世帯 |
0円 |
住民税の非課税世帯 |
0円 |
課税世帯 |
37,200円 |
課税対象の実家で生活している障がいのある方であっても、世帯分離をされていれば障がいのある方は非課税世帯となり、無料で利用できます。
家賃や食費、光熱費など日常生活にかかる費用は原則、実費負担
共同生活援助での生活では、家賃や食費、水光熱費、日用品などはすべて実費負担となります。体験利用の場合も同じで、日割りの家賃・数位光熱費、食事提供を受けた分だけの食費、その他の日常生活で必要な雑費が体験利用費として発生します。
家賃は施設によってさまざまで、水光熱費も施設によって計算方法は異なります。どのくらいの費用を考えておけばよいのか、事前に事業所に確認できると安心です。
特定障がい者特別給付費の給付を受けられるケースも
特別障がい者特別給付費(補足給付)は障がい者総合支援法によって定められている制度で、生活保護受給者と低所得者の負担軽減を目的として支給されます。共同生活援助での補足給付は、施設に入居した際にかかる家賃に対し月額最大1万円が支給されます。
体験利用でもこの制度の利用が可能です。同じ月内に複数の施設を体験利用する場合は、先に体験利用した施設から優先して支給され、補足給付額の残額が次の施設に支給されます。生活保護世帯や低所得の非課税世帯の場合は忘れずに申請しましょう。
共同生活援助の体験利用の際に必要な持ち物や伝達事項
体験利用するときの持ち物は、着替えや歯ブラシなどの日用品などが中心となります。ベッド、クローゼットなどの家具は備え付けのため、持ち込む必要がありません。詳しくみていきましょう。
体験利用の際の持ち物リスト
体験利用で必要になる持ち物は、基本的には利用者が日常的に利用しているものや服用している薬などがメインです。リスト化し、忘れ物がないようチェックしましょう。
施設の中にはバスタオルを用意している施設もありますが、布団を用意していないケースもあるため、必要な持ち物は体験利用を始める前に、必ず事業所に確認をしましょう。
なお、共同生活援助の施設は、外出が難しい重度の障がいを持つ方もいますが、外出は自由です。また、家族や友人が遊びに行くのも可能です。万が一忘れ物をしてしまった場合は、消耗品なら自分で買いに行ったり、家族に持ってきてもらったりもできます。
<体験利用の際の持ち物リスト例>
- 障がい福祉サービス受給者証
- 身体障害者手帳、療育手帳または精神障害者保健福祉手帳(お持ちの方)
- 健康保険証など本人確認ができるもの
- 常備薬や処方薬
- 数日間分の洋服、下着(施設で洗濯可能)
- 寝間着
- 歯磨きセット
- ヘアブラシや髭剃り、ドライヤー
- バスタオル、ハンドタオル
- スリッパ
- その他、旅行の際に持参するものなど
注意事項がある場合は必ず事前に伝達を
体験利用をする方の中には、食物アレルギーがあったり、医師より食事制限の指示を受けている場合もあります。嚥下障がいがある場合には、ミキサー食などが必要な方もいるでしょう。
共同生活援助では、食物アレルギーや食事制限に対する対応はもちろん、食事支援として刻み食やミキサー食にも対応した食事提供が可能です。ただ、対応するには事前告知が必要なため、個別支援計画の作成時などに、あらかじめ伝えるようにしましょう。

共同生活援助の体験利用に関するQ&A
家族から離れ、知らない人たちと一緒に共同生活を送ることに、利用者本人も家族も少なからず不安を感じるものです。制度に関する不明点等も含め、よくある質問をまとめてご紹介します。
体験利用は何度でも利用できますか?
共同生活援助の体験利用回数には、下記の制限が設けられています。
<体験利用ができる回数>
- 1回の体験期間につき、連続して30日まで利用可能
- 年間で50日まで利用可能
例えば2つの施設で体験利用をしたい場合、1つの施設で30日間連続で利用したら、2つ目の施設では20日間の利用期間となります。日数に制限があることを念頭において、計画的に利用スケジュールをたてましょう。
日中活動先にはこれまで通り変わりなく通えますか?
一般企業に就労していたり就労継続支援事業を利用している、通所している事業所がある場合は、他の利用者と同様に、日中活動に通うことが可能です。介護サービス包括型の施設では基本的に朝夕の支援がメインとなり、入居している利用者のほとんどが日中活動に通っています。体験利用時も正式入居後と同じように生活を送ることが、入居後の安心へとつながります。
18歳未満の児童が18歳以降の入居を念頭に体験利用できますか?
障がい児が18歳以降に共同生活援助の利用を希望している場合、18歳の誕生日を迎えてから早いタイミングで入居したいケースもあります。その場合の体験利用については、地域の児童相談所所長が必要と認めた場合に可能となります。これは障がい児施設に入所している児童も、家庭で家族と同居している児童も同じ条件です。
体験利用中に困ったことが起きた場合はどうすればいい?
体験利用中に利用者にとって困る事態が起きた場合、世話人などの施設スタッフが適切な対応をとるよう努めますが、場合によっては家族に連絡することもあるでしょう。また、外出先から予定帰宅時間になっても帰らないなど緊急対応が必要な事態が起きた場合も、家族への連絡が必要になってきます。こうした事態に備えて、体験利用時には必ず、緊急連絡先として家族の中でもつながりやすい電話番号を伝えておきましょう。
体験利用期間は2~7日が一般的。スケジュール調整し有効活用しよう
体験利用はその施設での生活を念頭に行うお試し入居です。目的は施設で支援を受けながらの生活が可能か、施設全体の雰囲気やルールが利用者本人にマッチするかの確認、他利用者やスタッフとの相性チェックがメインとなります。
体験利用は連続して最大30日間利用ができますが、30日間を同一施設で体験利用する利用者は少なく、2〜7日間、長くても10日間の体験利用が一般的です。1泊2日や2泊3日など短い期間から初めて徐々に慣らし、利用者本人の様子に合わせて体験利用を終了し正式入居する流れが推奨されています。
また、入居希望の施設が複数ある場合は、日数を区切り、可能な限り複数の施設で体験利用ができれば、利用者本人も家族も納得した施設選びができそうです。
利用者の希望に沿った施設を選べるよう、体験利用を有効活用できるスケジュールを組み計画立てて進めるとよいでしょう。
充実のサポート体制で、
安心の暮らしを!
ソーシャルインクルーの
障がい者グループホーム
ソーシャルインクルーの障がい者グループホームは、「個別支援計画」に基づき、一人ひとりの個性や目標に合わせた支援を提供しています。
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