障害者自立支援法と障害者総合支援法の違いとは?改正点や内容のポイントを知ってご家族の将来の不安を解消
障害者総合支援法は、障がいのある方の日常生活および社会生活の総合的な支援を目的としており、具体的なサービス内容としては、居宅介護、就労移行支援、生活介護などが挙げられるでしょう。現在はこの法律に基づき、障がいのある方の状況やニーズに合わせてサービスが提供されているのです。

障害者総合支援法の前身となる法律「障害者自立支援法」とは?
障害者自立支援法は、2006年に制定された、従来の支援費制度の課題を改善するための法律です。サービスの一元化や提供主体の地元自治体化により、利用者が使いやすい仕組みに改善されました。
設立の背景
従来の支援費制度は、財政負担の増大や地域格差などの課題を抱えていました。また、障がい種別ごとに運用されていたため、制度が複雑で利用者にとってわかりにくいという問題もあったのです。さらに、障がいのある方の高齢化や重症化、家族の高齢化による介護力の低下など、新たな課題への対応も求められていました。
このような背景から、障がいの違いに関わらず一元的なサービスを提供し、自立した生活を支援する制度として、障害者自立支援法が設立されたのです。障害者自立支援法は、それまでの支援費制度における財政負担の増大や地域格差などの課題に対応するために、2006年に施行されました。
従来の制度は障がい種別ごとに運用されていたため、複雑で利用者にとってわかりにくい点が問題でした。また、障がいを持つ方の高齢化や重症化、家族の高齢化による介護力の低下など、新たな課題への対応も必要になりました。障がいの違いに関わらず一元的なサービスを提供して、自立した生活を支援する制度が必要になったのです。
<障害者自立支援法施行の理由>
- 従来の制度は障害種別(身体・知的・精神)ごとの縦割りサービスでわかりにくく、使いにくい
- 精神に障がいを持つ方は、支援費制度の対象外だった
- 地方自治体間で、サービスの提供の格差が大きかった
- 障がいを持つ方の高齢化や重症化、家族の高齢化による介護力の低下など、新たな課題への対応が必要になった
法律がカバーする範囲
この法律は、従来の身体・知的・精神に障がいのある方を対象としています。
障がいの重さによる「障がい程度区分」によって、介護給付と訓練等給付などのサービスが提供されます。具体的には、障害福祉サービスと地域生活支援事業の2つのサービスに大別されます。
障害福祉サービス
個別に支給決定が行われるサービスで、介護給付と訓練等給付があります。介護給付は、居宅介護や短期入所など、介護に関するサービスです。訓練等給付は、自立訓練や就労移行支援など、訓練や就労に関するサービスです。
地域生活支援事業
自治体の創意工夫により実施できるサービスで、相談支援、移動支援、日常生活用具の給付などがあります。相談支援は、障がいのある方や家族の相談に応じるサービスです。移動支援は、外出時の移動を支援するサービスです。日常生活用具の給付は、日常生活に必要な用具を給付するサービスです。
施行による変化
障害者自立支援法の施行により、障がいのある方は、多様なサービスを必要に応じて利用できるようになりました。また、サービス提供体制も整備され、地域における支援体制が強化されました。
課題と展望
障害者自立支援法は、障がいのある方の自立支援に向けて大きな役割を果たしてきました。しかし、制度の利用にあたっては、障がい程度区分の判定やサービスの種類など、たくさんの課題も残されていたのです。
そして、より利用しやすい制度となるよう、改正されることとなったのです。

障害者自立支援法から障害者総合支援法へ。改正の経緯とは?
障害者自立支援法は、2013年に「障害者総合支援法」へと改正されました。この改正には、障がいのある方の法律を国際水準に引き上げ、名称変更とともに内容を充実させる目的がありました。
制度改正の経緯と目的
改正の背景には、障害者権利条約の批准に向けた国内法の整備が必要とされた経緯がありました。また、制度の谷間を埋めるため、障がいのある児童の根拠法は児童福祉法と整理し直され、新たに難病の方も対象となったのです。
サービス対象の拡大や追加サービスの拡充に加え、障がいのある方の意思決定支援を重視し、相談支援体制の充実強化も行われました。
障害者総合支援法の内容
障害者総合支援法による障害福祉サービスは、自立支援給付と地域生活支援事業で構成されています。
自立支援給付は、介護の支援を受ける「介護給付」と、訓練などを受ける「訓練等給付」に大別できます。訓練等給付には、自立訓練や就労移行支援などが含まれます。
就労支援では、障がいのある方も希望や能力、適性を十分に活かして働けるよう、就労の場を確保する支援の強化が進められました。
地域生活支援事業では、自治体が中心となり、障がいのある方が能力や適性に応じて自立した日常生活や社会生活を送れるよう支援します。
改正による変化
害者総合支援法への改正により、障がいのある方は、より幅広いサービスを利用できるようになりました。また、就労支援や地域生活支援が充実したことで、地域社会で自立した生活を送るためのサポート体制が強化されました。
課題と展望
障害者総合支援法は、障がいのある方の自立支援において重要な役割を果たしています。しかし、制度の利用にあたっては、まだ改善点もあります。
今後は、より利用しやすく、障がいのある方のニーズに合ったサービス提供体制の構築が求められます。
障害者総合支援法の概要
障害者総合支援法は、障害者基本法の理念に基づき、すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに人格と個性を尊重し合いながら共に生きる社会の実現を目指しています。
障害者自立支援法の基本的な構造を引き継ぎながらも、社会やニーズの変化に対応して、サービス対象や内容、用語などの改正が行われました。
障害者総合支援法の基本内容
障害者総合支援法では、障害福祉サービスとして、介護給付、訓練等給付、地域生活支援事業などが提供されています
介護給付 | 宅介護や短期入所など、介護に関するサービス |
---|---|
訓練等給付 | 自立訓練や就労移行支援など、訓練や就労に関するサービス |
地域生活支援事業 | 相談支援や移動支援など、地域生活を支援するサービス |
障害者総合支援法と障害者自立支援法との違い
障害者総合支援法への移行にともなう主な変更点としては、難病患者(130疾患から対象を拡大)が対象に加えられ、より実態に即した支援をするため「障害程度区分」から「障害支援区分」への見直しが行われました。
また、重度訪問介護の対象が重度の知的・精神に障害を持つ方にも拡大され、障がい者本人の意思を尊重した支援をするための相談支援体制も強化。さらに、地域生活支援事業が充実して意思疎通支援や移動支援などが拡充されました。ケアマネジメントの充実により、きめ細かな支援計画の作成が可能になりました。
<障害者総合支援法と障害者自立支援法の違い>
- 難病を持つ方を対象に追加
- 「障害程度区分」を「障害支援区分」へ変更
- 重度訪問介護の対象を拡大
- 意思決定のための相談支援を重視
- 地域生活支援事業の充実
- ケアマネジメントの充実
障害者総合支援法の改正点とポイント
障害者総合支援法は、これまで二度にわたり改正が行われ、2018年と2024年に施行されています。2018年の改正では、地域で安心して暮らせるよう生活と就労に対する支援が充実し、2024年の改正では内容がさらに強化されました。
地域生活の支援体制の充実
最新の改正では、共同生活援助(グループホーム)の支援内容が明確化され、一人暮らしなどを希望する利用者への支援や退居後の相談などが法律に明記されました。また、都道府県などが実施する精神保健相談支援の対象者に、精神に障がいのある方に加え、精神保健に課題を抱える方も追加されたのです。
障がいのある方は心身の状態に応じて適切な支援を受けられるようになりました。
多様な就労ニーズに対する支援および障害者雇用の質の向上
ハローワークと連携した職業指導などを実施し、これまで雇用義務対象外だった週所定労働時間10時間以上20時間未満の重度の身体障がい、重度の知的障がい、精神障がいのある方の就労機会拡大のため、実雇用率を算定できるようになりました。
精神障害者の希望やニーズに応じた支援体制の整備
家族などが医療保護入院に同意するかどうか意思表示を行わない場合でも、市町村長の同意があれば入院を可能とするなど、適切な医療提供ができるようになりました。
また、市町村長同意による医療保護入院者を中心に、患者さんの希望に基づき、入院中の体験や気持ちを丁寧に伺い、必要な情報を提供する「入院者訪問支援事業」が創設されました。
精神科病院では、従事者への研修や啓発活動など、虐待防止のための取り組みを推進し、従事者による虐待を発見した場合に都道府県などに通報する仕組みが整備されました。
難病患者などに対する適切な医療・支援の強化
難病患者や小児慢性特定疾病のお子さんに対する医療費助成について、助成開始時期が申請日から重症化したと診断された日に前倒しされました。
難病相談支援センターと福祉や就労に関する支援を行う関係機関との連携を強化するなど、療養生活支援や自立支援事業の強化が図られました。
データベースに関する規定の整備
障害福祉に関するデータベース、難病に関するデータベース、小児慢性特定疾病に関するデータベースについて、障害福祉サービスなどの利用や、難病患者などの療養生活の質の向上に役立つよう、第三者への情報提供の仕組みなどの規定が整備されました。

障害者総合支援法のサービス内容
強化された相談支援の対象者は、原則として申請者である障がいを持つ方本人へと大幅に拡大されました。また、申請した障がいのある方すべてを対象に「計画相談支援」が導入され、支給決定時からケアマネジメントが実施されるようになったのです。
サービス内容
障害者総合支援法では、地域移行・地域定着支援の個別給付と相談支援体制の強化が行われたのがポイントです。サービスは介護給付・訓練等給付・相談支援で構成されています。
介護給付
障害者総合支援法では、介護の必要な障がいを持つ方へ、介護給付をしています。居宅サービスのほか、介護者が病気になった際の施設サービスが利用でき、重度訪問介護が入院時も使えるようになりました。
<介護給付のサービス>
サービス名 | 内容 |
---|---|
居宅介護(ホームヘルプ) |
自宅での入浴や排せつ、食事の介護など。 |
重度訪問介護 |
行動上著しい困難のある方で、常に介護を必要とする方が利用できる。2018年4月より、入院時も可能。 |
同行援護 |
視覚障害の方に移動の援護などの外出支援。 |
行動援護 |
自己判断能力が制限されている方に危険を回避するために必要な支援や外出支援。 |
重度障がい者等包括支援 |
居宅介護など複数のサービスを包括的にする。 |
短期入所(ショートステイ) |
介護者が病気の場合などに、短期間、夜間も含め施設で介護する。 |
療養介護 |
医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護、日常生活を支援する。 |
生活介護 |
介護とともに、創作活動や生産活動の機会を提供する。 |
障害者支援施設での夜間ケア等 (施設入所支援) |
施設に入所している方に、夜間や休日、介護等をする。 |
訓練等給付
自立した生活の訓練などを受けるのが、訓練等給付です。日常生活や社会生活、就労のための訓練などが受けられます。
<訓練等給付のサービス内容>
サービス名 | 内容 |
---|---|
自立訓練 |
自立した日常生活・社会生活のために、必要な身体機能・生活能力の向上のための訓練をする。 |
就労移行支援 |
一般企業などへの就労を希望する方に、一定期間、必要な訓練をする。 |
就労継続支援 (A型=雇用型、B型=非雇用型) |
一般企業などでの就労が困難な方に、働く場を提供するとともに、必要な訓練をする。A型は雇用契約を結ぶが、B型は雇用契約を結ばない。 |
就労定着支援 |
一般就労に移行した方に、就労にともなう生活面の課題に対して支援する。 |
自立生活援助 |
一人暮らしに必要な課題を把握し、必要に応じて支援する。 |
共同生活援助 (グループホーム) |
共同生活する住居で、相談や日常生活上の援助をする。必要に応じて、介護サービスも提供。 |
相談支援
相談支援は、利用者の意思決定を尊重し、その人らしい生活を送るためのサポートを行うために設けられました。障がいを持つ児童のための「障害児相談支援」は、児童福祉法の取り扱いになっています。
<相談支援のサービス内容>
サービス名 | 内容 |
---|---|
計画相談支援 |
サービス支給決定前に、利用計画案を作成。 継続利用支援時にはモニタリングをする。 |
地域移行支援 |
入所施設を退所する18歳以上の方に支援計画を作成。不安解消・外出への同行支援・住居確保などをする。 |
地域定着支援 |
居宅での単身生活者に連絡体制を確保、緊急時には必要に応じ支援する。 |
利用料金
利用者負担は、基本的に1割です。定率負担は所得によって4区分に分けられており、サービス量に関わらず、上限以上の負担は生じません。
<所得による負担上限額>
世帯の収入状況 | 負担上限月額 | |
---|---|---|
生活保護 |
生活保護受給世帯 |
0円 |
低所得 |
市町村民税非課税世帯 |
0円 |
一般1 |
市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) |
9,300円 |
一般2 |
上記以外 |
37,200円 |
申請から利用までの流れ
サービス利用のためには、自治体の障がい福祉担当窓口や都道府県指定する指定相談支援事業者に相談し、申請します。サービス提供する事業者と契約するのは、受給者証交付後です。
<申請から利用までの流れ>
-
- 1. 相談
-
- 2. 利用申請
-
- 3. 障がい支援区分認定調査:認定調査員の聞き取り調査
-
- 4. 自治体の支給決定:サービスや支給量などが決定
-
- 5. 受給者証の交付
一人暮らしを希望する障がいのある方をサポートする「自立生活援助」についても確認
障害者総合支援法等の改正により、障がいのある方の地域生活における支援体制が強化されました。共同生活援助(グループホーム)の支援内容には、一人暮らしなどを希望する方への支援や、退居後の相談などが含まれると法律上明確化されています。
希望する利用者は、退居後一定期間、グループホームの事業者の相談などの支援を継続できます。
自立生活援助のサービスでは、定期的に利用者の自宅を訪問し、食事・洗濯・掃除などに困りごとはないか、公共料金や家賃はきちんと支払われているか、体調に変化はないか、病院に通っているか、地域の方と良好な関係を築いているかなどを確認します。そして、必要に応じてアドバイスをしたり、医療機関などと連絡を取ったりします。また、利用者からの相談や要望があった場合は、訪問・電話・メールなどで随時対応もしています。
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